台湾散打王 決勝大会 (屏東)



岩田雅之がリポートします。

今年は台湾建国100年とい記念すべき年に行われた決勝大会でした。
真夏の日中気温が40度にもなる台湾南部の屛東縣というところの空軍施設にて散打王決勝大会は
開催されました。関係者のほとんどが警察と空軍の関係者。
そして試合を見にきてくれている人たちは選手の家族や関係者の親戚のみ。
しかし皆さん大変優しくて会場の中や外では自分に「加油!」と声をかけてくれたりしてくれました。
試合中も多くの人たちが大声援をあげて応援してくれました。
大会関係者、スタッフの皆さんもとても親切に接して下さいました。



まず台北から高雄までは監督たちと台湾新幹線で行きました。
左営という駅で降り立つとさっそく制服を着た軍人さんたちの温かいお迎えが待っていました。
そしてその横にいた軍学校に在籍する英語が堪能なHirokiさん、フォンさんが私達のお世話をして下さる
という事でご挨拶しながら駅の外で待つ軍のチャーターバスに乗りました。
バスで40分ほど走り景色がどんどん南部らしい景色に変化していき、暫くするた山間部の軍施設に到着。
私はここの軍宿舎に大会が終わるまで監督たち、相手選手たち、審判団、スタッフの方々と一緒に
滞在しました





38度の猛暑のなかクーラーなど冷房は一切なし。天井取り付け型扇風機が温風を掻き回すのみ。
宿舎では監督らと3人で一緒に寝ましたが暑さでほとんど眠れず。しかし蚊などはほとんど見ませんでした。
同じ施設内にある会場に到着した後、スタッフや監督らと最終打ち合わせをしました。
その後審判長からルール説明を受け1時間後にいよいよ試合が始まります。
その前にもう一度部屋に戻り人に見られないよう監督達とテクニックの最終打ち合わせをしました。
そして栗崎佳子監督、赤川裕実監督ともども汗だく状態でウォーミングアップ完了。



いよいよ散打王準決勝。
相手は自分よりも20キロ重い選手。足腰がしっかりしてて投げることは難しい選手でした。
パンチ、キックを散らしてから強打を当ててく感じで相手は投げを狙ってましたが組まれても投げられ
ないようにディフェンスする形で一切付き合わず闘いました。なので1回も投げられずに済みました。
しかし、組んだ時の力は凄い力でかなり体力を消耗してしまい、あと首へのダメージが溜まりました。
1ラウンドの最後、相手のパンチを何発かもらってしまいました。あれは効きました。
あとは作戦通りに闘い、蹴り足を掴んでからの倒しでポイントも取れ3ラウンドにパンチ連打でダウンを取り、
判定で勝つことができました。



散打王決勝 相手は身長、体重とも自分より上回る選手。攻撃も強くフィジカルも強かったです。
1ラウンド、頭が真っ白になり作戦通りいかず相手選手に何回も投げられ何もさせてもらえませんでした。
インターバル中にセコンドに付いてくれた赤川裕実先生、簡先生の声で目が覚めました。
2ラウンド、相手選手の投げに気をつけて闘い、蹴り足を掴んでからの倒しでポイントを取り
キックからのパンチで攻め込みました。
最終ラウンドはいかないと負けると思ったので自分から攻めるようにして、得意な技をたくさん使いました。
しかし相手も前に出てくるのでかなりしんどかったです



しかし判定で勝つことができ、優勝できてとても嬉しかったのですが後悔があります。
いっぱいありますが1番はセコンドに付いていただいた簡先生に教えていただいたコンビネーションが
使えなかったことです。使える場面はたくさんあったのに熱くなってしまい単発になってしまいました。
あのコンビネーションは最高な技で自分に最も適してる技だっただけにとても悔しかったです。
簡先生が試合中、インターバル中と毎回、指示や時間を大きな声で言っていただきました。
とても耳に入りやすく、安心して闘えることができましたし赤川先生もずっと自分に付いていただいて
身体が動くようにマッサージをしてくれたり、技術面、精神面のアドバイスもたくさん教えていただきました。
簡先生、赤川先生がいて下さって本当に心強かったです


張恩煌中華武術散打搏撃協会理事長


そして審判委員長として長年お世話になった故・楊文旗先生